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ところで、日本が為替介入を実施する際、「米国の圧力で介入できないのではないか?」というような憶測が飛ぶことがあります。新聞などのメディアでも、そうした論調を目にする機会は、珍しくありません。これは、本当なのでしょうか。

 

外国為替(FX)は、2カ国間の通貨の交換レートなので、日本が好き勝手に動かしていいものではありません。しかし、両国で大まかな政策のすり合わせは、随時行っているはずです。基本的な合意の範囲内ではある程度自由に介入していいという、暗黙の了解くらいはあるでしょう。

 

ただし、米国政府も背後に支援団体を持っており、彼らは自己産業の利益のためにいろいろと政府に働きかけをしてきます。また、議会では、為替政策についていろいろと政府に質問を浴びせます。したがって、米国政府としてもあまり極端な介入をされてしまうと、説明に苦慮することになります。
ブッシュ政権以降の日米関係を見ていると、日本政府は、介入の金額についてはあまり気にせずに実施しているように、見受けられました。一方、極端な円の押し下げ目的などと受け止められるような介入は、慎むように配慮しているようです。

 

教科書的にいうと、為替(FX)相場は世界中の銀行が参加し巨大な規模で取引されているので、たとえば短期筋などが人為的に動かそうとしても無理だ、といわれます。しかし、実際にはそうとも限りません。正確にいえば、短期的には可能だが、中長期的には(政策を動かさなければ)不可能だということでしょう。

 

具体的には、ヘッジファンドなどが動きを煽り他の投資家がついてきたときに、為替(FX)相場が動くことがあります。とくに動きやすいポイントは、「中長期の投資家がアクティブな動きをしようとするタイミング」です。中長期の投資家は、投資行動のサイクルが長いので、意思決定も遅いのが通例です。こうした投資家が、相場の動きに追い詰められてまさにリスクヘッジをしようとするときが、仕掛けるには最もいいタイミングなのです。

 

たとえば、中長期の投資家がドルの売り持ち(円買い)でいるときに相場がドル高(円安)に進んだ際に、彼らが「これ以上の損失は避けよう、あわよくば逆に利益を上げよう」と動きたくなる水準(レート)に引きずり込むよう、投機筋が仕掛けるのです。こうした水準というのは、中長期的にみて節目のチャートポイントであることが多いのです。

 

こういう場面で「リスクヘッジをする」ということは、まさに彼らが、「負けを確定する」ときです。このヘッジ分(損失分)を、投機筋がかすめ取るわけです。そして、為替(FX)相場は、そこから反転して戻っていくことが多いのです。私の経験則では、中長期の投資家の(利益確定のためではない)損失限定のためのヘッジというのは、あまりうまくいきません。その理由は、彼らの意思決定のパターンからすれば構造的に相場の後追いにならざるを得ませんし、その隙間を投機筋に狙われることが多いからです。

 

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Source: FX常勝方程式国会議員今井雅人〜FX 初心者の口座比較や入門書に〜

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